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子供置き去り事件判決

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昨年の冬に6歳の息子を森に放置した女がバブシュキン裁判所で判決を受けた。女は医療機関での強制治療に送られる。事件の詳細を振り返る。

昨年冬、モスクワ市住民ナデジダ・クリコヴァは2012年生まれの息子の行方不明届を警察に出した。それによると、2月17日夜ロシニー島自然公園脇の道を息子とドライブしていた時、息子が車を止めるよう頼んだ。そして息子は突然走りさり、戻らなかったという。朝5時まで警察に行かなかったのは、自力で見つけようとしたからだそうだ。

環状道路近くで、ある運転手が少年を発見。子供の頭には砂糖の袋が被せてあり、ガムテープでぐるぐるに巻いてあった。運転手は彼をドライブスルーまで運び、そこで体を温め、救急車を呼んだ。救急隊員は第二度の凍傷と診断し、入院させた。少年はドライブスルー職員に、自分が犬を溺れさそうとしたから、母親が自分を森に置き去りにした、と話した。

捜査員は、少年が一晩中零下の森で過ごし、ガムテープは自力で部分的に剥がすことができた、と認定。警察が母親を調べたところ、彼女の車からナイフとガムテープ3個発見した。

「虐待による未成年者養育義務の不適切な履行」および「殺人未遂」の罪で、母親が刑事告訴された。公判中、精神鑑定が行われ、母親には強制治療が必要と診断。

州検察もこの診断を支持。結果、7月6日裁判所はクリコヴァに刑事責任を問わず、医療機関での強制治療を判決した。

公判中明らかになったことには、彼女は、悪質で挑発的でしつこい息子を頻繁に罰していた。例えば、ベランダに締め出したり、耳を引っ張ったり、ベルトで殴ったりしていた。事件の前、彼女は子供の行動障害を疑い、子供と一緒に専門家を訪問。医者はクリコヴァに、子供への接し方訓練を受けることを提案したが、彼女は拒否した。

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森での事件後、少年は病院でしばらく過ごした後、家族教育推進センターに送られた。そこで、少年は家族グループに割り当てられ、ゲームやレクリエーションを楽しんだ。少年は心理学者、言語療法士、欠陥学者と交流し、様々なクラブやスポーツに参加している。

2019年9月、小学校に入学。少年の養育を希望した祖母がよく少年に会いに来た。捜査の関係と健康状態により、少年はセンターに居住。モスクワ市児童オンブズマンによると、少年は勉強が得意で、新しく熱中できることも見つけた。『彼は1年生を成績よく終え、機嫌がよく、社交的です。陶芸に興味を示し、教師も彼を褒めています。』

モスクワ市当局によると、近々祖母の元へ引っ越すそうだ。事件を乗り越えるために、心理カウンセラーと様々な方法で交流してきた。

弁護士によると、母親は罰として閉鎖された病院に送られるという。『裁判所は、彼女の精神的健康状態が疑わしいと認定しました。したがって、彼女は罰として強制治療に送られます。これは、窓に鉄格子がついている閉鎖された病院で、そこから出ることはできません。そこで彼女は治療を受け、医師が治ったと認定すれば、解放されます。』

専門家によると、治療後、裁判官が少年を母親の元へ戻すこともある。これを禁止することはない。にも関わらず、専門家はその可能性は低いと考えている。

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