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放置子救出顛末

モスクワ東部で、警察は10歳児を放置した母親の捜索に乗り出した。女は10歳息子を一人残し食事も用意せず5日間も家に戻っていない。また不在が9日間だった可能性もある。心配した住民が少年を餓死させなかった。

少年が助けを求めたのは11月21日、踊り場でタバコを吸っていた男性が、ドアを内側から叩く音と子供の声を聞いた。男性は隣人を呼び、二人で二階の1Kのドアに近づく。そこに問題行動がある母親と少年が住んでいることは周知の事実だった。母親(31)が飲み仲間を家に連れてくることはないものの、飲んだくれて2-3日何処かへ行っていることが度々あった。以前は祖父が少年と一緒だったが、1年前に亡くなってしまった。

今回、少年はドア越しに母親が4日間いないこと、食べ物が米しかないことを訴えた。少年は警察だけは呼ばないでと懇願。ソーシャルワーカーによると、母親の問題行動にも関わらず、少年は母親が好きで一緒に住みたいと主張してきた。隣人らは少年の願いを聞き入れ、店でパン、ジュース、惣菜のチキンやジャガイモ、チョコレートなどを買い、二階の窓から差し入れた。

翌日、隣人らがドアの前に集まる。少年はまた窮状について誰にも言わないよう頼んだ。だが大人達は少年の願いを聞き入れず、警察と救助隊を呼び、ドアを強制開錠。子スズメのようにやせ細った少年は病院へ搬送された。

その間も、母親が家に戻ることはなかった。電話にも応答なし。彼女は11月12日から家に戻っていないようだ。前日の11月11日には学校へ電話し、少年は1週間ほど風邪だったが、授業に出ると伝えた。しかし、少年は学校に現れなかった。

家庭に問題があると知っていた教師は、毎日家を訪ねていた。家に電気がついており、窓も開いている。しかし、少年がいる気配はしなかった。何が起こっているのかわからず、とりあえず静観していた。未成年の権利を守る地元団体は、親権剥奪に動いている。母親が息子を放置したのはこれが初めてではない。彼女はシングルマザーで、夫は数年前に亡くなった。遺族年金で生活している。時間があるときはカフェの給仕として働くこともあった。春頃、ソーシャルワーカーは、不幸な母親が正気を取り戻したという印象を持った。彼女は家を掃除し、散歩に連れ出すことのなかった犬を処分し、息子の勉強を一緒に始めた。しかし、どうやら、これらは一時的なものだったようだ。

出典記事はこちら  

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※3月2日から11月23日までのロシアの新規感染者数グラフ。ここ1日のロシアの新規感染者25,173人、合計で2,114,502人。

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