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ロストキノ放射線顛末①

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一週間半プロスペクトミーラから放射線を放つ敷石を取り除くことがなかった。当局はその存在を認めたかと思うと、否定。「Ridus」記者は住民がどのような危険にさらされているか取材した。

こっちを歩くな、あっちを歩くな

モスクワ中心に置かれた敷石の奇妙なストーリーは一週間半前の2月23日に始まる。ロストキノ駅のホームから出口へ歩いていた時、地元住民が放射線量計のピーという音を聞いた。リュックに入っていた計器が誤って探知モードになっていたのだ。

「この人は探知作業の経験があったので、すぐに放射線源が敷石であることを突きとめ、このことをモスクヴォレチエ駅近くの核貯蔵庫の問題を扱うグループに連絡しました。こうして私たちはこれを知り、行って調べることに。ただ、そんなに深刻な問題とは思いませんでした、なぜって花崗岩には自然放射線がありますから」物理学者アンドレイ・オジャロフスキーは話した。

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現場で活動家の計器は、12枚の敷石から自然放射線量を大幅に超過した数値を示した。最大で毎時4.5マイクロシーベルト(450マイクロレントゲン)。比較の為にいうと、胸部レントゲンで人が浴びるのは0.5マイクロシーベルト。

(※日本環境省の安全基準は毎時0.23マイクロシーベルト。4.5マイクロシーベルトは日本基準の約20倍)

通報で駆けつけた非常事態省の職員も通常の10倍の超過を計測し、このことは活動家の写真などからも一目瞭然だ。

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『現場は囲いがされて、警告板と警備員も用意されました。なのに、非常事態省の広報が嘘をつき始めたんです、そこで放射線は発見されなかったと。ラドン社も来たり、帰ったり。検査報告書は我々に見せてくれません。真夜中になって請負業者が現れました。私が黒いマーカーで書き込んだ21枚の敷石を取り替えると約束したんです」(オジャロフスキー談)

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驚いたことに、翌朝、警告板と囲いがなくなる。

既存の問題について残っていたのは、危険な敷石にマーカーで書かれた活動家の測定値だけ。112番(※ロシア国内の緊急通報番号)はこの奇病な話にリアクションを取らず。この敷石の上を人々は3月2日まで歩き続けた。

3月3日にかけての深夜、12枚のうち11枚が敷き替えられた。1枚は、忘れたようだった。

出典記事はこちら 

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