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コロナ約2万8千人&移民クラスター

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レニングラード州で、州全体のコロナウィルス感染者の1/3以上に当たる外国人宿泊者123人に感染者を出した違法ホステルが、衛生疫学規則に違反したとして刑事告訴された。外国労働者は改築中のクドロヴォのショッピングセンター工事に従事していた。COVID-19のクラスターを拡散させないため、当局は現地に簡易診療所を設けた。

レニングラード州捜査当局は刑法第1項第236条(大量感染者を伴う衛生疫学規則違反)で告訴した。フセヴォロジュスキィ地区の村のホステル宿泊者の1/4にCOVID-19感染を引き起こしたことに起因する。一週間弱前、連邦消費者監督庁、警察、捜査当局が住民の苦情を受けてこの村の家の調査を行い、外国人のいる違法ホステルを発見。建物をサブリースをしていた法人はコロナウィルス流行を防ぐための衛生疫学対策を実施するよう命じられた。レニングラード州捜査当局は、法人が適切な措置を講じず、 他の建物の住人にまでCOVID-19の感染が広がったとみている。

警察によると、このホステルにいた472人が隔離されている。ここにいた移民労働者と従業員だ。4月15日時点で123人のコロナウィルス陽性が確認されている。彼らの大部分は軽症で、現地に滞在しながら治療を受けている。入院したのは一人だと、地域病院副院長が語った。

4月14日、88床のベッドを備えた暖房付きテントが設営された。「病院を設けたのは、ホステルは密度が高く、自己隔離すべき人が大勢いたからです。我々は通常の生活レベルを用意し、可能な限り、陽性反応が出た者を隔離します」当局の公衆衛生担当者は言った。当局は、点在する複数の病院へ隔離中の人を搬送するのはウィルス蔓延を招くリスクがあるとして行わなかった。病人と隔離中の人の状態は看護師が常駐し、地区の医師団が毎日診察している。

ホステルの隔離遵守については、連邦監督庁が地域警察や憲兵団、役場との協力体制を敷いて行なっている。

4月15日の時点で、陽性者は298人、108人が昨日認定され、新規のうち88人はホステル宿泊者。COVID-19感染者はこの地区の13の地域にまたがり、大部分はホステルのある地域からだ。回復者は5人。

「外国人労働者の隔離などにかかる費用は、雇用主であるIKEAが負担します。」ホステルがある村は、改修中のショッピングセンターの隣だ。ロシアのIKEAの資産管理会社であるIngka Centersは、複合施設の改修に30億ルーブルを投資する予定だった。

Ingka Centresによると、この地域で作業している請負業者EstaConstructionの従業員からコロナウィルスが検出されたという。これを受けて、EstaConstructionは直ちに施設の工事を中止し、労働者を隔離措置とし、作業場の完全消毒を実施した。『改修工事はショッピングセンターの営業エリア外で行われ、従業員や客がアクセスできない場所でした。ショッピングセンターの従業員は、感染した請負作業員と直接接触する機会はありませんでした』Ingka Centresは語った。EstaConstructionは取材の電話に応答しなかった。この請負業者は大規模建設会社の中で世界156位にランクされているという。

コロナウィルス蔓延を受けて4月1日から二つの刑法違反について厳罰化された。大量感染者を伴う衛生疫学規則違反(刑法第236条)の場合、罰金50万から100万ルーブル(※約73万から146万円)または禁固1年から3年。また、感染した人が死亡した場合、罰金1万から2万ルーブルまたは禁固最大で5年。

まだ厳罰化される前にこの条項で告訴されたのは、サンクトペテルブルクの住民ゲオルギーだ。彼はスイスから帰国した後、数日で隔離施設を去った。強制的隔離の終了後、彼は隔離施設への強制配置に異議を申し立てたが、裁判所は却下した。レニングラード州ではパンデミックの発生後、刑法236条に基づく訴訟は彼が最初だった。

出典記事はこちら 

※この1日のロシアの新規感染者3,448人、合計で27,938人となった。モスクワは1370人増の16,146人。

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