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警官殺しで18年

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【モスクワ11日タス通信】モスクワの裁判所は、火曜日、地下鉄クルスカヤ駅での警官殺害の罪で有罪とされた44歳キルギスタン生まれのヌルラン・ムラトフに懲役18年を言い渡した。

「主文:被告ムラトフを有罪とし、18年収容所へ収監することとする」と裁判官アレクサンドル・リバクは判決を読み上げた。

裁判は、ムラトフに幼い子供がいることが考慮され、2018年からの未決勾留期間を刑に算入、追加の刑期はなしとなった。また、被害者の父親が起こした損害賠償金請求200万ルーブルのうち、部分的に50万ルーブルの支払いを課した。

2018年9月2日夜、警官アンドレイ・ライスキイは酔っていたムラトフに身分証の確認で声をかけ、書類作成の為、クルスカヤ駅の警官控室へ連れて行った。ムラトフは23歳警官のピストルを奪い、頭に向けて発砲。翌日警察は容疑者を捕まえ、刑法317条(警官の生命侵害:※最大で終身刑)での起訴となった。

捜査の過程で、弾道、指紋、分子遺伝学、物理化学などの司法鑑定が行われ、それらの結果は被告人の犯罪への関与を確認した。初動捜査の段階ではムラトフは罪をすべて認め、真摯に後悔の念を述べていた。ところが、私選弁護人が現れたのち、自白の強要があったと供述。弁護士によると、不運なことに、ムラトフはむしろ犠牲者で状況のなすがままになっているという。

弁護側は、今日の判決を受けて、控訴するとタス通信記者に語った。

キルギスタン出身ムラトフの裁判は今年1月23日の陪審員選出後から始まった。陪審員グループは、情状酌量の余地があるとしながらも、有罪とした。8人中7人が有罪で、1人は無罪に投票。さらに、陪審員は、ムラトフが行政法違反を逃れる為、また警察から隠れる目的で警官を殺害したという証拠はないとした。

検察は、現場の監視カメラの映像と目撃者の証言から、ムラトフの犯行と断言できるとして、懲役18年を求刑。

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裁判の進行中、被告は通訳を利用していた。

出典記事はこちら 

※被告は、警官が自分で撃ったと主張していたが、鑑定の結果、撃鉄を引いたのは被告だという。鑑定が誠実に行われたかは闇。

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