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家庭内暴力

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パートナーの暴力について公表したら罰金。

イリーナは元夫に殴られ、警察に被害届を出した。そして、そのことをSNSに投稿した。「小児救急病院にて:どうしたらいいのかしら…もちろん遅かれ早かれ解決するけど…乗り越えられない試練は与えられないってわかってるけど…これは幸福への道で”何のため”の試練か後でわかるだろうけど…でも……昨日、二箇所の救急病院で暴力の証拠を取った…もう最悪。(中略)そして今日…4ヶ月間彼は全く子供に関心を示さなくて、会おうともしなかった…なのに今日、長女を待ち伏せして、脅して、追い詰めて、うちに怒鳴り込んできた。全員を脅して、殴った。なんてこと!!」

元夫エフゲニーはこの文章を読んで、名誉と尊厳を侵害された屈辱感でいっぱいになり、訴えた。

「暴行なんてありません。過去にも一切。子供達と一緒に住みたいです。子供の母親には、目的もなしにマスコミに有る事無い事話したりしないで、正常でいてもらいたいです。」(元夫)

医師の診察での”暴力の証拠”はなかった。エフゲニーは裁判で勝った。イリーナは元夫に1万ルーブル(※約1万4千円)支払わなければならない。

今SNSで家庭内暴力に関する投稿が多い。しかし、どれが本当でどれが虚言か見分けられない。

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「実際、4家族に1つの割合で家庭内暴力が見られます。モラハラはもっと高い確率です。非常に長い間、教育上暴力を暴力と捉えない”殴るのは愛情だ”的な伝統がありました。このことについて話すのは重要です」(精神カウンセラータチアナ・オルロワ)

イリーナのケースは、虐待者公共の場で告白することで虐待者にならないように、注意する必要があります。法律家は言い回しが明確に書かれた家庭内暴力に関する法を制定する必要があると考えている。しかし、皆が皆賛成という訳でもない。

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「誰でも誰かの悪口を言いますから、その内容をいちいち確認しません。つまりその悪口で何らかの対策をとるわけです。証拠とか用意しなくても。」(保護者委員会委員長オリガ・レトコワ)

犠牲者をどのように守るか、また、国家がどこまで家庭内争議に関与するか、今日まで論争が続いている。家庭内暴力法案は策定中だ。

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